「サード・プレイス」という考え方があります。
アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグは、社会の変化と共に私たちのライフスタイルも変化し、家庭と職場以外に、一人の個としての人生の豊かさや充実感を満たし、より創造的な交流が生まれる場所として第三の場(サード・プレイス)の存在が必要な時代になってきたと提唱しました。
ご存知のようにアクトは、ハウツーを教える能力開発を中心にした研修会社でもなく、趣味やサークル活動を支援するカルチャー教室でもなく、もちろん宗教でもなく、「個人の成長を支援する“Beの教育”」に特化したセミナーを開催し続けてきました。
リソースシリーズを受講した人の多くが、何歳になっても成長し学ぶことで、人生の翼を拡げ自分の人生を生きることができると感じとっていただいたと思います。
この「人として成長する“Beの教育”」は、普遍的な価値としてますます時代に求められると信じております。
今年30周年を迎えた私たち・・・
ファースト・プレイスで「笑顔と会話の多い心豊かな家庭」を育み、
セカンド・プレイスで「目的とビジョンを共有し成果を創る組織」を創り出し、
サード・プレイスとしてアクトがそしてセンターが、“成長と貢献”を生きる『人生のサード・プレイス』の実践の場であり学習の場であるようさらに充実させていきます。
10年後の社会と自分自身を考えて見てください。
数年前に発刊された、「ワーク・シフト(著者:ロンドンビジネススクールの経営組織論の世界的にも権威のあるリンダ・グラットン教授)」が、「未来の働き方の共同研究プロジェクト」を立ち上げました。
その研究者が発表した未来の成功の定義は、「たくさんお金を儲け・大量消費する」⇒「多くの“充実した経験”を蓄積し情緒豊かに生きること」にシフトするとのことです。
“充実した経験”とは、「自分を見つめ直し、どのような職業生活を送りたいか、どのようなライフスタイルを望んでいるか、働くだけでなく余暇の充実・家族や身近な人との人間関係・趣味やボランティア活動など、人生の幅を広げバランスのとれた生き方」なのです。
ますます、人と人との関わりの中に豊かさを見つけていく時代になっていきます。
さらに、WHO(世界保健機関)の幸せの定義が、何かをしている時(Do)や何かを持っている時(Have)や誰かといる時が幸せというHappinessから、日々が幸せな状態というWell beingに変わりました。これは、「Be⇒Do⇒Have」ですね。
私は、アクトが29年間取り組んできた教育への考え方や目指す生き方は間違っていなかったと確信しました。
そしてセンターは、まぎれもなく『人生のサード・プレイス』ではないでしょうか。
個人から始まり家族や仕事など、人生全体の豊かさ“Beの教育”やバランスがとれた生き方を支援してきたからこそ、そして“成長と貢献”を実践してきたからこそアクトがそしてセンターが、次の未来に向けてできることは、「成長に関する助言者や支援者を育てていくこと」と思うのです。
私たちは、人生の過程で必ず誰かの助言や支援をもらい成長してきました。
そのような存在を「メンター」といいます。
今後センターは、『人生のサード・プレイス』として、メンターを育てる機会も充実させていきます。
4月1日2日に開催した田近秀敏氏による「メンタートレーニング(T)~リーダーシップ&インスパイア~」もその一つでした。
また、現在年1回開催している経営者・管理者向けセミナー「チームクリエイション」も、今後「メンタートレーニング(Y)~人材育成指導者セミナー・チームクリエイション~」として、そしてコーチング講座応用コースⅠ・Ⅱ・Ⅲがメンタートレーニング(J)として展開していきます。
さらに、他にも『人生のサード・プレイス』と位置づけされた新しい機会が徐々に始まります。
“自分が源-成長と貢献-”を生きる卒業生は、これからの人生でも間違いなく「メンター」として人の成長に影響を与えていく人たちです。
感謝
株式会社アクト
代表取締役 山口吉孝