「旬」

私は今年から短大生になった娘と、高校1年生の息子の母親です。
いつまでも可愛いと思っていた子供たちは、気がつけばここ3、4年の間に私の背をとうに追い越し、私は我が家で一番のおちびさんになってしまいました。「一人で大きくなったような顔して…」と、昔どこかで聞いたようなことを子供に言っている自分が時々おかしくなります。
先日夢を見ました。子供たちを抱っこしている夢です。
目が覚めて『もう抱っこすることは出来ないんだ…』と思ったら急に悲しくなりました。
子育てにはその時しか味わえない「旬」があるんですね。
「バー」と言っただけでケラケラ声を上げて笑ってくれる時期だって本当に短いし、「ママー」と言って抱きついて来る時だってそんなに長くは無い。一緒にお風呂に入ることも、川の字に寝ることも、限りのあるものだったことを改めて感じています。と同時に、今は成長した子供達との会話や距離の取り方など、時には悩みながらも小さい頃とは違う「旬」を味わっています。
今回このような機会をいただいて、専門家という立場よりは、一人の母親として、私が学んできたことや、子育て中のエピソード、心に残っていること、励まされた言葉など、持っている情報を子育て中のお母さんたちと分かち合うことで、お母さんたちが少しでもホッとしたり、元気になったらいいなと思っています。そして、今だからこそ味わえる子育ての「旬」をより豊かなものに感じていただけたら…と思っています。